再生の歌/はじめ
天国から贈られてきた歌を聴くと
荒んでいた心が洗われたような気がする
背中に翼が生えて
夜空を飛び回れることができる
人間は殺生という罪を償うために自ら翼を削ぎ落としたのだ
君の心に語りかける
生きる為にはしょうがなかったんだよ
僕が胸の中で歌うこの歌は君の心に届いているかな
クリスマスに独りぼっちの君
この雨は僕が降らせているんだよ
僕に会えなくて寂しい君
どうして雨を降らせているかって?
それは君の涙を目立たなくする為だよ
人々は雨に夢中になるから
誰も君の泣き顔なんて見ない
僕にも泣き顔は見えない
降りしきる雨の中 君は僕と待ち合わせしたベンチで待っている
僕にはもう会えない
一度あんなにも心を壊してしまったから
もし会いに行こうとしても必ずすれ違うことだろう
そういう運命なんだ
いくら全能の神でも運命を変えることはできない
僕は車に引かれたんだ
だからこうやって天国から贈られてきた歌を聴いて
最後に君にこの想いを伝えているんだ
ずっと愛していた ってね
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