前進<18のprose-10->/ウデラコウ
バランスをなくした 積み木はまた崩れて
四方に散らばった欠片を 僕はゆっくりと拾い集める
カタカタと無言で 最初から積み直す僕に
ベッドの上から 時期はずれのミッキーマウスが声をかけた
そんなことしても また崩れるよ だって 土台がボロボロだ
何さそんな 大人の匂いを振りまいて
君は世界中の子供達をあやすのが 仕事だろう
悪態をつく僕に 無言で彼は立ち上がると
主の僕にことわりもなしに その積み木を蹴飛ばした
認めろよ 腐ってるんだ 土台が
そんな上に キレイを飾っても 意味なんかない
小さなネズミのコトバに 僕は初めて積み木の下を覗き込む
そこ
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