マシュマロの首飾/soft_machine
こりひとつ残さず
ヘミングウェイは読みさしたまま
乾いた歌で
いったいいつまで
ま黒い影の上で
生きていられるの
わたしは違って
お酒もない
たばこもない
あくびはするけど
眠るなんて
ドラム叩かせて
こころの変わりに
刻んでいれば
なにかが美味しいって思えたら
そんなわらい声で消える
さびしかった初恋の代わりだと
言って窓硝子
母親になると
言ってハイヒール
背伸びした
背中にすこしたてがみがあって
かみさまでもいい欲しい
つぶやいた
おまえは化粧をほどこされ
どかへいった
見ひらいたままの瞳
そして閉じられ
黒髪をいくつか握られ
胸には指をくみ合わせている
俺はいつも眠たくて
おまえが帰ってくるまで起きて
いようと考えているだけだった
変わらない歌
いったい、いつまで
おまえはグラスを逆さに伏せると
マシュマロの首飾が欲しい
そう言って頷いて
あくびして
くしゃみした
戻る 編 削 Point(8)