愛と死の狭間で彷徨いながら/はじめ
 
 また孤独の時間がやって来る
ぐるりと一周 また一周してきた
 この時間帯になると胸が苦しくなる
 はたから見れば孤独のようには映らないが
 内面から見てみると完璧なる孤独だ
 僕は宙を見つめながらぼんやりとしている
 死の恐怖を感じる
 恐怖の果てに君への想いがある
 脆くも頑丈な君への想い
 胸が肺炎を起こしたように痛い
 孤独を感じる時の痛みと違う
 でも激しい痛みの後柔らかくて暖かいものに満たされる
 君のことを想うと世界で殺人が起きているなんて思えないよ
 全てが強力なネットワークで繋がっていて安全のような気がする
 でもそんなことないんだね
 苦しくて詩が書けないよ
 今夜の闇は僕に優しい
 親密な気分にさせてくれる
 闇を近くに招き寄せる
 渦を巻いて近づいてくる
 呼吸が楽になってきた
 孤独の時間が過ぎようとしている
 至福の時がやって来る
 僕は君に逢えたら
 本当の人生が始まるような気がする
 幸せになれる
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