佳は釈明/黒川排除 (oldsoup)
プレハブに綿詰める夢眠るため
数億の目が一斉に閉じ中断
傷付くたび水門ひらく血に代わり
村長を慈しみ終える村の過疎
病床から網引きずり出す雪の力
正座して地脈隠している来客
空の大きさ考えて箱しきりに開け
空転する電柱町が飛ばんとした
箸で掬う川の水すぐ川に戻る
種育ち巨大な種となり交信
波間を漂うネガに少女と公民館
夜の気のせいにして色とりどりになる
核に戦ぐチューリップ分けるたましいと
古い歯形に雨水ため飢え凌ぐ苦虫
子ら駆け寄り豚料理で口を拭う
逆光にほつれる枝の影を探る
展望台のグレーのサイレン生家を偲び
皿の端のチーズの反対側季節
風みだれ言の葉言の木をきざむ
遠吠え響く空洞に星のシール貼る
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