終わらない/松本 卓也
 
昨夜 横臥で金縛り
今朝は朝から肩が重く
月曜から休みを取れば
部長の小言がうるさい

分ってるから
多少無理をしてでも
会社に行くしかないんだ

二十八年の人生で覚えた事
妥協と我慢と作り笑い
泣きそうな顔を取り繕って
反省したふりさえすれば
大抵のことは乗り切れる

死んでいく在りし日の自分に
生き残るための言い訳を作って
瓶半分の焼酎を呑んで見る夢は
昨日と同じものでしかなく

明日の方向さえわからないまま
毎月末のお給料だけを希望に
上げ底する事無く暮らしています

最低限護りきる自分だけは
きっとまだ生き残っていると信じても
誰の眼から
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