空白の零/流希-Яuki-
 
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一つ二つと生きる中で積み上げてきた
意味を持たせ時代と言う時の渦に巻き込まれながら
昇ったり降ったりの繰り返しでも
理由という訳が沢山あったように思う

ふと立ち止まり
埋まらない欠片を探してみる
空白と呼ばれた心
失っていたわけじゃない
気付かなかった
それは自分を見てこなかった
生き方そのものだった


忘れかけていた痛み   「大丈夫?」
意外と多かった傷跡   「それはね」
綺麗には残ってなく   「君の証」
楽しくは見えない    「受け止めるよ」
結構頑張っていたのかな 「そうだよ」
そうだよね       「………」

生まれ始めた空白の時
意識不明だった記憶
色彩より残酷な零

元々から存在していない
回帰することも出来ずに暮れていく日を眺める
固体となった忘却
液体のまま流れ続ける感情に
空白の傷を刻んで
零の形を枯らしていく
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