光の先へ/霜天
 
連続していく

足元で繰り返していく季節
飛び越える音も聞き慣れた
回り続ける円の内側を
ただ一列に連続していく


繋がっていく

足元で連なっていく蟻の行列
長く長く終わりがあっても
途切れることを知らないのなら
ただ前へ向かって繋がっていく


4月の日差しがここを貫いて
まぶしさに目を細める
僕等は誘われるように
どこか遠くの一点を目指していくけど
誰も何も知らない
ただ列を作って
大きな円の縁を歩いていくだけだ

蟻のように純粋な真っ直ぐにはなれないけど


光は相変わらず僕等の上から貫いて
その先を見たい気分にさせる
連続する季節を同じリズムで飛び越えていく 一列に
約束したわけでもないのにね


さあ行ってみようか
大きな円のその先だ
光の向いたその先だ
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