微温湯日和/霜天
 

  なんだかんだ、で僕らは固体に戻っていく。
  切り揃えた前髪に、誰も気付かないし、気付
  かせない。集団の中のそんな存在証明。詰め
  込まれた苦しさとか、結局抱き合ってみせる
  僕らの。それは遥か国でも。微温湯の中で眠
  ってみたいけれど、きっといつかは風邪を引
  いてしまうから。ハローと来て、ハローと返
  す。いつまでも隠れられるわけもなくて、隠
  せていけるものなんて、どこにもなくて。


愛しながら覚えた道を
後ろ向きに
辿る景色で探したものは
日当たりは、良好
つかめなくて、微温湯の中の
淡い色のボールは
いつか投げ込まれたままの窓から
君がかたち、だけ忘れていったもの

日々の水溜りは
どこか、緩い
焦らずに生きるには
きっと、呼吸が足りない
いつか空の上を飛んでみせてほしい
この微温湯の空の上、を


避けられないように
花びらを一片
浮かべておくから
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