家カフェの話/明日葉
薄暗い部屋のすみには
しかくく切り取られた暖かい光
照らすのはTVとこたつと結露くらいで
味気なく示す指先には
いつも、AM1:39がゆらゆら
私の憂鬱にも
てんで全く気付かない無神経
寝息をたてる黄色いクマは
年月という残酷さに色褪せるのに
しんどい将来を想っても
現在がしんどくなるだけなのに
いつかはなくなるのが分かっていても
少しずつ、味わい、含んで
なるべく長持ちさせたい
靄ける向こうに私の最愛がほほえんでいる
エアコンで乾かされた空気を
貴方と分けあう
このひと時が好き
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