白昼夢/
仲本いすら
は、きようの事を話しながら
制服のぼたんを外してゆき
(手を振つているひとが見えます)
(くやんとした顔をハンケチで拭い)
(ふたりに手を振つているのです)
今わたしも第一ぼたんに手をかけ
制服を脱ごうとしています
あなたはそれを笑つて
またペダルを勢いよく漕いでいつたのです
軌跡を儚げに
残しながら。
(とまつてしまう事は、優しさの延長であるかのように)
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