王女メリサ3/atsuchan69
佐からまた花束が届き、そこに添えられた手紙はいつもとは違ってかなり長い内容のものでした。
「親愛なる王女様 あの日のことはけして生涯忘れません。わたしは戦死したすべての兵士の記録を持っており、以下がその名前です・・・・」
そこで侍従がふたたび、
「では相手の国の戦死者すべての名を尋ねましょう。・・・・今度こそ暫く手紙を書けますまい」
「それでゆきます」
ところが大佐からまた花束が届き、そこに添えられた手紙は昨日よりもさらに長い内容で次のように記されておりました。
「親愛なる王女様 あの日のことはけして生涯忘れません。わたしは戦死したすべての兵士の記録および相手国側の戦死者の記録も持っており・・・・」
「なんて几帳面で馬鹿正直な人なのでしょう」
メリサ王女は呆れはてたように言いました。そしてついにこう言いました、「わたくしが大佐にお逢いし、この口ではっきりと申し上げましょう」
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