地獄の声/はじめ
紙がびしょびしょになる
が 途中で発狂してしまった
僕は自分を押さえることができず
ペンで心臓を突き刺してしまった
血が噴き出し辺りに飛び出し僕は血を吐いた
僕は血をまた吐き出し流しながら負けるものか! と思った
心臓からペンを抜き取り再び腕を動かした
…あともう少しだ もう少しで詩が完成する!…
あと数行…あとちょっとだ…
すると声は追い打ちをかけるようにさらに音量を上げ脳天を突き上げた
僕は鼻から血を噴き出し体がビクンと上に伸び強い衝撃を受けた
く…くそう…あ…あ…と一行…
僕は最後の一行を書き終え詩を完成させた
すると青色の光が紙から発せられ声は悲鳴を上げながら消えていった
僕の傷も治っていった
僕は地獄の呻き声を克服できたのだ
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