散り際に雨/小太郎
 
葉桜から降ってくる毛虫の事を思うと
五月の桜の木の下
自転車をこぐのは憂鬱

未だ残っている桜の花と
例えば鳴く鳥のために懸命に散る花びらを思えば
晩春の桜の下
土の道を行くのは生きる喜び

欲張りななまけものは
理想ばかりが高くて
現実を懸命に暮らすものを力の限り否定する

夢が叶わなくてもいいというわけではないけれど
とても安定した
スデニスコシ ミエテイルモノノタメニ
毎日を削られるのはいや

蓄えがないように見えても
この先
やりたいようにやれる自信があるのなら
やってみる

自信がなくてもやりたいことがあるのなら
やってみる

今までに
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