1日のハジマリに<18のprose-4->/ウデラコウ
朝の空気に 背筋を伸ばして
あなたが好きな あのお茶を 高く太陽に
掲げて 乾杯
今日も どうか あたしとあなたと 愛する人たちにとって
素晴らしき日で ありますように
涙を流すことが ありませんように
ささやかな願いとともに
最初の一口を 飲み干す
冷たい液体の感触は あたしの体を駆け巡り
全ての細胞を 目覚めさせる
あぁ もしあなたが 疲れた顔をして この太陽を見上げているなら
今すぐに この澄んだ空気を 届けよう
あなたの そんな顔なんて 見たくないから
あたしの頬を そっと撫ぜる風にのせて
今すぐ 運んでいくから
あなたの頬を この風がくすぐったら
あなたを 取り囲む この空気を
胸一杯 吸い込んで
どうぞ 一度だけ笑んで頂戴
そうしたらきっと
朱に輝く世界が きっとあなたを包んでくれる
夜が明けるわ 闇も消えるわ
全てを許して あなたが穏やかな眠りにつく その瞬間まで
あたしはここで
あなたの安らぐ顔を 願って
そしてまた
あなたのいない1日を 始めるの
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