王女メリサ2/atsuchan69
 
でも伏せておくわけにはいきません。議題がすこしちがいますがお許しねがいます」
「いきなり大臣、なにを言いだすのだ!」
 侍従がとめましたが、王様は彼の眼をのぞき、
「かまわん。話をなさい」
 と言いました。
「恐れながら申し上げます。魔術師についてですが・・・・われわれの先祖の時代、かつてかれらは王家につかえるものたちでした。しかし時がうつり平和な世界が蔓延(まんえん)するとわれわれは魔術をつかうものたちを疎(うと)んじ森へ追いやりました。しかし今、呪いの封印がやぶられ、ふたたび闇が地上を支配しようとしています」
「大臣、率直にいいたまえ!」
「わかりました」と、大臣は侍従にむかって
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