王女メリサ2/atsuchan69
 
 医者の意見では、
「いえ。ご病気ではなく、おそらく魔女ヘレンの呪いによるものです」
 と言います。円卓をかこんで王とその側近たちが議論しました。
「では隣国の魔術師をよびあつめ、呪いをとく術を授かろうではないか」
「それは無理かと存じます」
「なぜだ?」
「魔女はじぶんの住む国に帰属し、他国の術に関与してはならないという法があります」
「ではこの国に彼女をこえる魔術師はおらんのか?」
「はい。彼女の力が隣国一だということは多くのものが認める事実です」
「ふむ・・・・」
 王様は困りはてた顔で腕をくみました。すると大臣のひとりが言いました、
「王様。どうかこのことをいつまでも
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