祈り/小原あき
 
雪の切れ間のお日さまは
神様がこちらを
ちらりと覗いているみたいで
わたしはしばらく
なにかを祈るのです


人間は昔より
自然とお話ができるようになりました
知らなかったしくみを
すこしづつ
理解しはじめたのです

なぜ、花は綺麗に咲くのか
大きなクジラの好物は小さな生きもの、とか
どうして南極の氷は溶けるのか

雲の上はやっぱり晴れていて
海の底には蛍光灯の魚
山の天辺は酸素すら少なくて
街には人間と隣あわせで暮らしてる


わたしたちはいつも
自然のために生きました

自分のせいにして
悲しんで
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