運命共同日月火/黒川排除 (oldsoup)
ベニヤ板敷き詰めても敷き詰めても虹
脈絡あり命に別条空に船
囲まれて災禍に値する喝采
庭園中に仏壇ひらく昼下がり
目に見えぬうたになり推し量られる
極度に簡素化されて棒になり西向く
針に針おとして伽藍の闇は無限
龍に乗りさよならの雲つきつける
閉じた頭巾のなか鎮魂歌朽ちてなお
はっと振り向けば揺れている枝
やしろやく巫女火の字を十重ねて着
弄みたいな平台に乗り踊る妻
観覧車にバケツ乗せ離れて水を撒く
あかるみに出た土出尽くすまであかるい
雲泥の差から身の丈引いて吸う
鉄のブローチ星だったこともあり午後の女の胸に
メビウスの輪解け 虫の命が廻り出す
白い壁しばらく嗅いで帰る豚
害をなす夕日にも今日は照ってもらうぞ
まだ足りない畑の北に画用紙買う
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