巡礼/水在らあらあ
人がいなくなって
街はしばらくざわめいてあきらめて
そうして日が暮れた
ある冬の日
おれはおまえを探している
茶色い瞳は星と月だけを頼りに
上を向いた鼻はおまえの匂いをたどって
唇は おまえの頬を夢見て
人がいなくなって
俺は獣になって
おまえは目を覚まさない
お風呂の中で
夢のない眠りを眠っている
蝋燭が燃え尽きる
それを待って朝が訪れる
朝日に敏感なおまえは薄く張った氷のような眠りの中で
人がいなくなって
世界が滅びたら
あたしあなたを連れて
巡礼に行くわ
あなたはゴリラで
あたしはスワン
あたしは踊っ
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