「おしえてマンボウ」 (青年詩片)/ベンジャミン
海はこんなに広いのに
もう何でも知っているような顔をしてる
マンボウ
君はいつもゆっくり泳いでいて
ぼーっとしているようでも
その瞳はやさしい
君のように泳げたらと
ときどき君の口のかたちをまねてみる
けれど上手に息をすることさえできないよ
マンボウ
ぼーっとする時間はとても大切で
それがやさしさをたもつ秘訣だと
君の瞳が言ってるようだから
僕もそんな時間をつくろうと
ときおり縦長の身体を折りたたんでみる
だけどただ何かに押しつぶされそうなだけだよ
マンボウ
君が怒ったところを知らない
(僕にもやさしさは残っているよね)
マ
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