shriek/三架月 眞名子
な力を
君は持っているのだから
そんな君の横で
これからずっと
僕だけが
やきもきした気持ちを抱えて
生きていくんだね
耐え切れなくなるまで…
たった一度
すべてを照らし出された世界を見てしまった僕は
闇に飲まれていた世界が
恋しくて
帰りたくて
でも
還れなくて
そんな事に気を取られてばかりじゃ
光の美しさの事なんて
いつか忘れてしまうんだ
否、既に忘れかけている
だから闇の温かさに
恋焦がれる
だからこうやって
このカタチのないナイフで
光を切り裂こうと
必死にもがいているんだ
まるで
酸素を求めている魚のよう
そんなぼくが可笑しいかい?
それでも僕は
君と居たい
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