こいぶみ           ■ 古語の宴 参加作品■ /Rin K
 
薄色の文引き結ぶ梅が枝に
  あはれこよひも花の咲くらむ


花に積むはかなき雪の消えしとき
  心づくしの香ぞ立ちにける


東風吹かば北野にかへる白梅の
  ごとにかなしきひとよ来なむと


花とわが心にそよぐ春風の
  音のかそけき夜半のころほひ


文をとく君やはむかしの君ならむ
  春のにほひは変はらざりしを



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