一夜あけたら/
吉岡ペペロ
浄らな思いで
祈ることもできずに
二月の夜道を歩いている
そういえば芸術は
どこか遠くて浄らなものだ
サティを聴きながら
迷路に一夜を運んでいる
きみは一夜あけたら
人ごみの中に消えてゆく
浄らな思いで
祈ることもできずに
二月の夜道を歩いている
そういえば芸術は
どこか遠くて浄らなものだ
戻る
編
削
Point
(1)