降る様な星の夜に/はじめ
 
村一番のお屋敷のお嬢様だ
 君はバランスを崩し草むらに倒れた
 君の手に引っ張られて上に覆い被さった
 息を切らしながらも笑顔で僕を見上げていた
 背中に視線を感じながらキスをした
 顔を上げた僕は君の瞳に降る様な星が映っているのが見えた
 その瞳の宇宙に吸い込まれそうになった
 見れば見るほど星々は輝き
 無限の宇宙の旅をした
 

 ふと気が付いて君に笑われて現実と夢の区別がつかなくなった
 僕も笑って
 君の横に倒れて空を見上げた
 流星が空を斜めに下っていった
 それはフロントガラスに付いた水滴のようだった
心の中で願い事をすると夜眠っている時に人間の姿
[次のページ]
戻る   Point(0)