遺書の花弁/はじめ
 
決めたんだ。生きて、お前のことを一生をかけて考えるって。考えて、一生を頑張って生きていくって。それがオレの考えた結論だよ。文句あるか?」
 「…私のこと一生忘れない?」君は問うた
 「忘れない」
 「私のこと愛してた?」
 「愛してたよ」
 「…愛してる」
 「ありがとう」
 「じゃあね。さようなら」
 「バイバイ」
 太陽はもう沈んでしまった 机には遺書の紙の破片が残っている
 僕はそれをそれを顔の高さまでにつまみ上げ そっと息をかけて下に落とした
 桜の花弁のようにひらひらと舞い降りていった
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