遺書の花弁/はじめ
 
 僕は明日死ぬことにした
 そうやって認めるとなんだか本気じゃないみたいで
 遺書は簡潔にまとめて机の上に置いた
 さてどうやって死のうか 僕は思い倦ねた
 すると視界の端にカーテンで仕切られた太陽が目に入った
 「自殺するなんてバカのすることじゃない?」と言う言葉が頭をよぎった
 僕は再びおもんみた 確かにそうかもしれない
 僕は机に座り 腕を組んで置いて 遺書を眺め入り続けた
 「やっぱりバカのすることじゃないか?」そう疑問符を打った
 僕は遺書を破り捨て散り散りになった遺書をゴミ箱に捨てた
 僕は両手を頬に当てて肘をつき 太陽を眺めていた
 どうしてオレは死のうとだなん
[次のページ]
戻る   Point(0)