あなたへ贈る詩/さくらほ
 
早く大きくなりなさいと思ったあの日は
ほんの少し前のよう
あれからなんと早い事だろう
あなたはセーラー服が似合う年になり
頬をほんのりと染め
活き活きと出かけてゆく
あなたの頬には春風が良く似合う

いつもわたしが抱っこしていないと
泣いて泣いて
しかも揺られていないと
ぐずってぐずって
なのであなたのために恥ずかしいけれど
昔懐かしいおんぶ紐を買ったのはついこの前のよう
道であなたと手を繋ごうとすると
「もうやだ」と手を払い
わたしと肩を並べ
美しい髪をなびかせて
颯爽と歩いてゆく
あなたの瞳には空が良く似合う

きっといつかわたしをおいて出て行く

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