drawing/三架月 眞名子
 
引用=ヒトはなりたいものになれるんだよ} 


キミが嬉しそうに言った一言を

信じて疑わなかった幼き日のボク

色鉛筆も

クレバスも

水彩絵の具までも持っていたボクたちに

空はキャンパスにするには全然小さくて

もっと大きな余白を求めた

いつか全てを描ききった時

世界はどんな風に色づくのか・・・

難しいことはわからないけれど

漠然とした未来に

溢れんばかりの希望を抱いた



世界は色で溢れていた

世界は色で溢れていた



でも

今はもう描けない

空は急に広さを増した

どんどんと衰えていく
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