妖しい色どり/atsuchan69
登れば まっ黒け
臭いドブ川にうかぶ長靴ひとつ
あー、どこまでも君は片ちんば
ザリガニ釣って また釣って
しっぽを剥がして餌にして
汚れた人形は捨てられた
車に撥ねられ ぺっちゃんこ
婆ちゃん、爺ちゃん
レロレロ ばー
いつか忘れた束の間の日。
「らんらんらん。
婆ちゃん、爺ちゃん、
もういない。
わけも判らず会社に通う
ぶらぶら歩く道すがら
ヘンな匂いのする
化学工場の辺り
湿った塀のつづくデコボコの
アスファルトの窪みにできた
なぜかピンクの水溜り
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