神聖なる詩/はじめ
 
僕は売れない粗忽な詩人さ
今日も道端でビニールシートを広げてサインペンで紙に書いた詩を並べて詩を売る
通りすがりの人達にいつもケラケラと笑われている
そんな奴らを横目に僕は大声を張り上げて詩を売り続ける
売れない詩を脇に挟んで電車に乗って月3万のアパートに帰り着く
台所でコップ一杯の水を飲んで 机に詩を挟んだノートを放り投げてゴミ置き場で拾ったスプリングの調子のおかしいベッドに横になる
今日も売れなかった でも詩を書くことは止められない 早速僕は机に向かって詩を書きなぐる
僕は濃密な霧の中にいる そこで千状万態の夢を頭の上に描く そしてその夢を詩の形に変換させる
気が付く
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