medicine/三架月 眞名子
深く 深く 飲み干して
ボクだけに効くmedicine
時計の針が私を攻め立てて
朝に放り込もうとするたびに
ボクの心は
不安定に傾く
朝日なんか射さないで
照らし出さないで
痛々しい傷を
間違った形を
正しすぎる真理を
そんなものをひっくるめた全てのものを
太陽は無慈悲に照らしつくすから
サングラスが似合わないボクには
光を遮る術がないから
早鐘のような鼓動を
沁みて見えない目を
堕ちていく気分を
繋ぎとめておくために
ボクがするおまじない
さぁ
今日も思い出すんだ
キミの笑顔を
キミの言葉を
キミの手の温かさを
思い出して一気に流し込む
そう
これがボクだけのmedicine
戻る 編 削 Point(3)