「 初夏によせて 」/
椎名
花が散り
まぶしいほどの若葉
風にゆられ
さわさわと
通り過ぎてしまった春に
夏の到来を思わせるような
強い日差し
ここにきて何度目の春だろう
通り過ぎていった思い出と
かなしみ
季節が変わるたびごとに
うつろい続ける心を抱いて
見上げては溜息
見上げては笑顔
空だけが全てを見ている
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