アクアリウム/
RT
オレンジ色の光が
揺らいだり翳ったりするのを
目を開けることもなく
ただ感じていた
あなたは
薄い壁越しに私を愛撫する
そのたびに光は翳り
わたしは波に揺られながら
あなたの手のひらを思った
早く会いたい、という言葉を
わたしは最初に覚えた
自分がまだ
産まれていないことにも
気付いていない時に
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