無二の命/はじめ
 
 僕の胸の中の世界は崩れ始めて
 僕の光り輝く詩が新たに始まる
 崖っぷちで光風霽月の賢者が杖を掲げ太陽に向かって立っている
 鷹が賢者の周りを大きく旋回して羽を散らせる
 太陽は沈み始めている
 賢者は世界を見下ろして地平線まで続く大地に目を懲らしている
 ?太陽は我が命なり?両手を広げ神の息吹を全身に浴びて
 大地に残っているのは荒廃のみ 賢者は夜にして太陽を大地のポケットに落とした
 生命の響きよ 静粛な荒野では太陽の心臓の音が下から聞こえる
 冷たい峡谷の残骸
 凍える賢者 満天の宇宙
 空は透き通っていて宇宙からの寒さが通り抜けてやって来る
 ?我こそ神? 賢者は
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