機能/カンチェルスキス
 

 ひどい冗談が続きすぎて
 どれが笑える冗談かわかりかねてるような騒ぎだった。
 亀は動かなかった。
 いつ死んだのかわからなかった。
 そばに先の焦げたしっかりした重さの棒が落ちてた。
 誰かがそれで殴ったのかもしれなかった。
 グループから離れた二人が歩いてきて
 砂浜の真ん中で立ち止まった。
 自分たちの姿を隠すものは何もなかった。
 抱きしめあうとキスした。
 もしいるとしたら神でさえ戸惑ってしまうような
 研ぎ澄まされた静寂の瞬間だった。
 足元の砂に映った一つの濃い影が
 二つに分かれた。
 二人は自分たちのグループのところに歩いていった。
 フルボリュームの音楽と体を小刻みに揺らすだけの踊りは続き
 発電機の音が砂浜全体の空気を振動させていた。
 直角に左に曲がった首を手でまっすぐになおしても
 亀は動かなかった。
 
 





 
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