完成/水在らあらあ
 
なる
ゴルカ君は食べるとすぐにおならを連発し始める
それを聞いて僕は笑う
最終的にいい加減にしてくれという

ゴルカ君は8人兄弟の7番目で
その大家族ほぼ全員地元に住んでいる
ゴルカ君は地元からほぼ出ない
ゴルカ君は地元を愛している
僕と正反対だ

ゴルカ君は携帯電話を持っていない
ゴルカ君はパソコンを知らない
ゴルカ君はキャッシュカードも持っていない
僕と正反対だ

いつか そう ゴルカ君の誕生日に
ロシェさんが三歳になる彼らの娘を連れて
お弁当をもってやってきた
僕の分もあった
奥さんに似た 真っ青な目 真っ黒な おかっぱ
可憐な 内気な 女の子だ 
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