浮遊する星/umineko
先輩が急逝した。
スキー場で倒れたんだそうだ。ドクターヘリも飛んだらしい。まだまだ、これからというときに。
先輩が主催していたメーリングリストがある。会員は2500人。毎日の膨大な投稿に、それぞれコメントをつけて返信。確かな知識とウィット。日々の仕事が忙しいのもよく知ってる。いったいこの人はいつ寝てるのか。まさにそんな感じ。
* * * *
今、メーリングリストには続々と御悔やみの書き込みが届いている。真夜中に、そのひとつひとつに目を通しながら、私はただ、流れている。
(新しい別れの儀式だ。)
と、私は思う。たとえば川面にそっと、ろうそくの小舟を流すよ
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