引越し/
多久蘭乱
引越しの唄
悲しい唄ばかり
やっぱりそうなのかと思いながら
だって君が一人で登れるようになったハシゴ
しゃべれない言葉で連れて行けとせがんだベランダ
桜の花びらが吹き込んでくる明るい部屋
引き払うのはしっぽを巻くことじゃないと
誰かが教えてくれる
そんな都合のよい夢を見る
多久蘭乱/「引越し」より全文
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