●そろもん第四の栞/みつべえ
 
は近いものと遠いものとの思いがけない結合。その方法は学習した。詩は弱者の文学。それで何の不都合があろうか。詩とは完全に読みとりうる叙述を通して意味の排除を完成すること。そうだとも、いや、しかし詩はときに悲しみの器であり、ときに言葉の性戯であり、ときに反抗の爆弾であり、ときに自虐の牢獄であり、ときに音楽であり痛覚であり絵画であり病気であり歓喜でありパンであり酒であり毒薬でありジョークであり、とにかく全部であって同時に何物でもない何かであり実はそんなはずもなく起こりえない事件の夢想のむなしい記述である言説を生成の現場で常に更新し続ける限りなく夜の骨格のリズムに近似する恋人、うっ、ここで息つぎ、そして断
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