「そんな生き方」 (青年詩片)/ベンジャミン
 

降りつづく雨は涙であるという
土をさらい根をあらわにして
僕の虚勢を暴いてゆく

両手を広げれば
僕はまるで木のようであるのに
こんなにも簡単に倒れてしまう

水溜まりには
強がりな自分が映るけれど
本当のように見せながら
底に何かを隠している

そんな僕には
日の光は眩しすぎるから
色つきメガネで見上げるのがやっとだ
それは温室育ちのせいだと
笑う人もいる

だけど僕の本当は
広げた枝が感じるままに揺れて
僕は生きている限り
それを繰り返しているだけなんだ

舞い落ちる言葉が
地に伏しても
風がさそうままの変化を見せて
それがまるで
美しさの破片のようになればと

不格好でも
ひっしにバランスをとろうとする


もしかしたら
そんな生き方が気に入ってるって

思えるようになれたのは
最近のことだもの






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