独白/vi
 
自分を苦しめる両手を拘束し
君を追い詰める両脚に刃を
時を刻む靴をごみ箱へ投げ
現実と真実を繋ぐ鏡を砕いた

自分に対してどれが最良で
君にとって何が的確で
時間がどれだけ必要なのか
現実はどこまでが真実であるか

砕けた鏡をパズルの如く引き合わせ
捨てたきりの靴を拾い上げ
包帯を巻いた傷だらけの足で立ちあがり
心を抱くための手を自由に

自分にはこれが必要であり
君にはあいつが必要であり
時間はだれもが必要であり
現実には真実が必要であり

引き合わせた鏡の欠片は真実を映さない
拾い上げた靴はもう軽やかに時を刻まない
傷を負った両脚では君へ向かうことはできない
自由を得ても両手は自分の心を掴めない

結局自分はここにいて
結局君は遠くにいて
結局時間は平等に流れて
現実に真実は飲み込まれて
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