メロディー・ワールド/はじめ
 
は海岸近くまで泳いで行き 空にいる者は風を越えてここまでやって来た
 雲が割れて月の光が差し込んできた 小人の一人は立ち止まった
 「ここが目的地だよ。何も無いけどこのメロディーを創った方がいらっしゃった場所なんだ」
 僕達は天を仰いで跪いた そして感謝の祈りを捧げた
 大勢の生き物達は涙を流していた 皆月に向かって祈りを囁いた
 その祈りもあのメロディーであった 何度も何度もそのメロディーを口ずさんだ
 やがて「神」を称えるお祭りが催しされた 全員が輪となってそのメロディーを大合唱した
 そして朝がやって来た 僕達は神に深く感謝し 昇る太陽を眺めていた
 気が付くとベッドの上にいた どうやら夢だったようだ
 しかしあのメロディーは覚えていた 口ずさむとふっ、と笑みが零れた
 新しい朝に世界は輝きに満ちていた
 僕は飛び上がり 一階へ降りていった
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