遠吠/水在らあらあ
ちぎって 猫のおまえと一緒に船長室に飛び込む
まっしぐらに船長の喉笛を掻き切って
航海士達をしとめて 海に捨てる
さあ みんな 船を南に向けよう
俺たちみんなで暖かい南に帰ろう
でもだれも俺たちのいうことを理解しない
俺達は 気がふれたと思われて海に投げ捨てられる
ペット愛好家のおばさんまで仕方ないって顔してやがる
これでいいのか
どうしようもないのか
気が遠くなって
目が覚めると
俺達は
白熊の家にいた
おまえらの乗ってた船は氷山にぶつかって砕けちったぜ
白熊のプーさんはこう言って
食べるものを探しに外へ出て行った
なあおかしいよなおれたち
おかしかったよな
晩ごはん何かな
アザラシなんか
食べたことないね
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