アニュメンテ/黒川排除 (oldsoup)
杖で次の間に導かれた煙と同席
みずからすいと立ちあがり山へ みずを張りに
岸辺の壁椅子で殴り第三の破片
折れるまで陸も日照りも続きます
コーヒー垂れるグラスにバザーの犇めきある
ぼけて噴煙の中の秒針になりたがる
砂防ダムかき回す雨後の長い雷
紙とゴムで知らされ家来の死は清き
発光体吐くまでなぞられ喘ぐ友
終点に黒く夥しく図書館
両側から髪を垂らして首持ち上げる
おおきな山のそばの発電所の小さなツマミ
しるしして余る塗料で鳥えがく
青は細く氷原は脆く束にする
荷を積んで月の番しにしににいく
格子戸に一途に硬化する水星
呼と吸の狭間の森まだ育つのか
石を揉む湖上の余白に懸けるべく
花を伝えに来てまざまざと姫の狂喜
朝を呼ぶうしろめたさが蝶の羽根
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