星の一生/はじめ
母親を失った幼星は甘えるように月に寄り添っている
両親のいない幼星達は人間達に飼われている
夜になると空へ飛び出し
同じような境遇の星達と新しい星座の形なんかを考えて遊ぶ
毎日が満天の星空 空は星達の遊び場だ
雲達は星達の邪魔をしないようにそっと空を空けてやる
雲達は雨を降らせたりする仕事をきちんと時間と場所を決めてこなしている
生命達を怖がらせたり脅かしたりすることはない
雪はみんなが雪を見たい時に降らせている
クリスマスとかスキーをやりたい時なんか
幼星達は自分が何処で生まれたのか知らない 自分が何処からやって来たのかも知らない ただこの世
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)