夢/はじめ
僕の胸にその様子が映る
僕は目を覚ますことを忘れて現実か夢か分からない地面に身を投げ出した
太陽は僕の頭の中で燃えている
僕の夢は動き出してどこまでもどこまでも駈けていく
その先に太陽の光がある
吹雪は止み 僕は目を覚まして歩き続ける
夢を追いかける
夢と僕が出会った時 雪雲は割れていてそこから光が差し込んでいた
太陽は僕の頭から抜けて元の場所へと戻った
僕と夢は重なり合う 女の子のことを思う
しかし女の子はいない
僕の記憶の中にしかいない
僕の記憶が春風に揺れる
春はこの世界にも広がって 草木や動物が誕生し始めた
ここは夢の世界か 僕には見分けられない
雪雲は太陽の光で解けて 空からは水滴が沢山落ちてきた
動物達が駆け回っている 僕は微笑んだ
僕の心には春が満ちている
全てが洗われて 澄み切っている
野原に寝ころんで
僕は新しい夢を見る
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