song/三架月 眞名子
それを聴いていると
自分も歌ってみたいような気がしてくるけど
怖くて最初の一歩が踏み出せない
そんな日々を繰り返し
あっという間に歳月が流れて
僕が産まれてから17年経ったといわれた日
今までと何一つ変化はないはずなのに
その日の空がやけに綺麗に見えて
そしたら前に1度聞いただけの
今まで特に思い出しもしなかった曲が頭に浮かんで
その旋律を頭の中で再生していたら
後ろからパチパチと
手を叩く音がきこえて
びっくりして振り返ると君がいた
「歌、結構上手じゃない」
その言葉でやっと気づく
自分が歌を口ずさんでいる事に
それがなんだか恥ずかしくて
居心地悪いまま佇んでいると
君は隣に寄ってきて
『HAPPY BIRTHDAY』
を歌ってくれた
それが初めて
タイトルと意味を知った歌
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