早春/
はな
に
つめたいそらの下にばかり いたような気がする
あなたに会えてよかった
そういう
ことばを
わたしはずっと
とおざけてきた
そんな気が する
きこえない いくつかと
まだきこえつづける いくつかと
ふいにふってくる
春の
足先の冷える日
ときどき
練習がきこえると
わたしも
何かを思い出すので
いつも見ていたように
天辺にうつる
あたたかな海を見上げる
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