意識/はじめ
 
一人だというだけ
 球体の夢を暗闇の中で持つ 
 夢は弾けてピンク色のネバネバした液体が辺りに飛び散った
 僕は空っぽになった 体の中は空気だけしか入っていない
 地面に手を当てる 闇が煙のようにフワッと浮き上がって僕の腕を昇ってくる
 僕は闇に支配される
 雨の温もりが消えていった
 視界が真っ暗になり 僕は何もすることができなかった
 僕はまた夢を生み出した
 すると体は正常な状態になった
 上を見上げると闇に穴が開いて太陽が姿を現していた
 僕は太陽に向かって飛び上がった
 光を全身に浴びて僕の体は光を手に入れた
 胸は暗闇に哀愁の念をまだ持っていた
 胸は僕の落ち着ける心を思い出そうとしていた
 そうは簡単に思い出せない
 場所
 僕は思考する 色々な場所に向かって
 太陽はその場所を照らし出している
 僕にはその場所を思い出すまで行くことはできない
 それまで太陽と一緒にいる
 どのくらいかかるのか分からない
 意識が無くなるまで待っているかもしれない
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